北朝鮮の重工業

ニコ生で延々朝鮮中央テレビを放送していて日本と比較して40年ほど開いている経済レベルにポカーンとなっています。圧倒的な素材不足や、お父さんにもできる8mmビデオの編集キットのようなテロップをお楽しみください(ixi)

このテレビの働くおじさん的番組では鉱石の採掘や溶鉱炉などの重工業の映像がわんさか出てきます。

 農業を紹介する番組やらないの?
 やっぱり田畑がダメでネガティブ映像になるからダメなのかな?

...という疑問が出たのでちょっくら調べました。


(;⊙д⊙)日本統治下、朝鮮半島北部は重工業メインだった
朝鮮半島北部は山岳地域で、日本統治下の際に北部はダムと地下資源を利用した重工業を発展させたです。今の韓国にあたる南部は平地部を利用した農業と軽工業を発展。
第二次大戦後に朝鮮半島は38度線で分断され、重工業の北朝鮮、農業と軽工業の韓国と分かつことになったです。

(;⊙д⊙)朝鮮戦争による対立と軍需産業に伴う重工業化の偏重
朝鮮戦争により38度線は固定化、軍事的緊張状態が継続することに。戦時中軍事物資不足に悩んだ教訓から軍需産業に結ぶ得意の重工業の発展を推し進める方針を展開。

このノリが朝鮮中央テレビの重工業イケイケの映像につながっているです。
これしかウリが無いんです。

重工業偏重のイケイケ経済、1970年代のオイルショックで非鉄金属の価格がガタ落ちしてひどい経済危機に陥り、1990年代ではソビエト崩壊、東欧諸国の資金援助が途切れるなどどんどん経済は悪化しているです。


(;⊙д⊙)一方農業政策は大失敗している
テレビで全く映されない農業。山間地が多い北朝鮮は南北分断された直後から食料自給は課題となっていたです。そこで朝鮮労働党が仕掛けたのが「主体農法」という主体思想に基づく農法。これが大失敗。

主体農法(青山里方式とも)とは「(ゲリラ戦は得意だが農業素人の)金日成の(思いつき)アイデアで皆でやろうぜ!(やらねば粛清)」のノリがゴリ押しで広まったもの。近代方法や伝統的、経験的な農法はてんで無視。

例1
 キム「山を切って畑にしようぜ、あとトウモロコシ植えようぜ!」
   ↓
 結果「禿山になって雨を溜め込まず洪水多発。あとトウモロコシは段々畑に合わない」

例2
 キム「田んぼの面積は変わらないから、もっと詰めてコメ植えようよ」
   ↓
 結果「稲に日が当たらず見込んだ収穫に至らず」

このツケが1995年頃の大飢饉で300万人とも言われる餓死者をもたらしているです。
現在は↑は無かったことにして将軍様えらい! ってことでオーガニックな農法も取り入れられており、飢饉という状況からは脱したようです。


何十年前の「昔取った杵柄映像」を延々流す朝鮮中央テレビとしては、この大失敗を流す必要はなく、農業の話はてんで放送されないんだろうと。

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